若月ドクター疾患名別解説・・・かもしれないと言われたら、事前に調べてあわてない。

「・・・じゃない?」「・・・の疑いがあるかもしれません。」そんな風に何気なく言われたら、とても気になるものですね。いったいそれはどんな病気なの?どんな症状?どんな治療をするの?・・・
若月ドクターがわかりやすく丁寧に解説しましょう。

■包茎(亀頭包皮炎)(男性)

包茎

 

包茎

真性包茎とは亀頭部が露出できないもので、仮性包茎は亀頭部が露出できるものです。
真性包茎の場合の包茎手術は保険適応ですが、仮性包茎では基本的には手術は不要ですので保険適応もありません。

◆亀頭部と包皮は、通常どのような状態になっているのでしょうか
陰茎の先端の皮を根元のほうへ手繰っていくと、先端の穴の中に少し赤く見える部分が見えますがこれが亀頭部で、先端に尿道が開いています。
通常はこの皮をどんどんめくっていくと亀頭部の全体が見えてきます。
この状態を仮生包茎(包皮という皮が陰茎を包んでいるが亀頭部を露出することができる)といいます。
先端の包皮の穴が狭いと皮をたぐっても亀頭部を完全には出すことができません。 この状態を真性包茎といいます。ただ子供では仮性包茎でも炎症や癒着のために包皮と亀頭部がはがれにくいために真性包茎のような状態になっていることもよくあります。

◆亀頭包皮炎とは
この包皮と亀頭部の間で起こるのが亀頭包皮炎です。尿道には炎症がありませんので、おしっこをするときの痛みはほとんどなく、おしっこがしみて痛い程度です。炎症が起こる原因はこの部分に外部から細菌が入って起こります。
子供の場合には包皮の穴がかなり狭くおしっこをする時に先端部分が一度風船のように膨らんで、尿線も細く、力んでいる場合には、背面切開術という手術が必要な場合があります。ただし炎症などの影響で一時的な場合もありますのでたいていは1-2年経過をみて決めることになります。完全には包皮をたぐれないが、亀頭部の尿道口が見えている場合には急いで手術をする必要はありません。
子供の包茎ではたいてい、軟膏を1-2ヶ月使用すると、包皮がめくれるようになります。

◆真性包茎を放置すると問題があるのでしょうか
成人になっても真性の状態が続いている場合には陰茎癌の発生率が高くなるのが最大の問題です。また性交渉をする場合に、勃起した時に嵌頓包茎といって包皮の狭い部分で陰茎が締めつけられて包皮が腫れてしまう場合があります。
ですから真性包茎では成人するまでには、治療したほうがよいことになります。
高校生以上であれば局所麻酔での手術が可能ですが、小児では全身麻酔が必要になりますので、病院での入院が必要なためクリニックでは手術はできません。

包茎手術(男性)

基本的には保険で治療できる状態のもの(真性包茎)を手術の適応と考えています。
ただし仮性包茎でも包皮の余剰部分が多くて、かぶれ易く炎症を起こしやすい人や、勃起時に痛みのある人では、医学的には手術をした方が良い場合もありますが、保険の適応はありません。
また単に外見上の問題だけでは泌尿器科手術の適応はないと考えます。

◆費用 保険適応での手術の場合  
全経過で自己負担は3万円以下となります。  
(投薬や、検査、受診回数などで変わります。)

保険の適応のない場合 
初診時1万円、手術時に9万円となります。  
(※初診時、術前費用が1万円で、手術時費用が9万円で 合計10万円となります。)  
この場合、術後の再診の費用も含みます。

◆手術日  
火曜日と、金曜日の午後1時30分からです。  
手術時間は1時間程度です。

◆手術の流れ
術前検査 血液検査、感染症検査、尿検査、亀頭部細菌検査(必要に応じて)
麻酔 陰茎根部に局所麻酔剤を注射します。
術中全身管理のため点滴注射をします。

◆包茎手術の方法
1)背面切開術
高度の完全包茎の場合には背面切開といって包皮の背面を直線的に切開して亀頭部を露出するだけの手術が必要な場合があります。
2)環状切開術(通常の手術)
陰茎を最大限に伸ばした状態で亀頭部の付け根(冠状溝)から陰茎根部までの長さを測定し、この長さにあわせて包皮を切除します。
亀頭部に近い方は背面では亀頭冠から1cm弱を残し、腹側では包皮小帯を保存します。

切開の方法は機械的な方法で、メスで皮膚を切開し、皮下組織を電気メスで止血しながら切除します。
縫合は吸収糸で、細かく行います。

◆術後管理
抗生物質などを一週間服用し、消毒とガーゼ交換はご自身で行ってもらいます。

出血、感染、浮腫など特に問題がなければ1週間後に一度受診すれば十分です。吸収糸ですので抜糸は基本的には必要ありません。

術後2-3日は、激しい運動などは禁止です。3-4日目でシャワー可能、7日目ごろに入浴可能(診察で確認後)です。